暗号学園のいろは|ジャンプ新連載 西尾維新帰還!『めだかボックス』にも劣らぬクセ凄作品!

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『暗号学園のいろは』週刊少年ジャンプに原作者西尾維新、堂々の帰還!

「暗号学園のいろは」は週刊少年ジャンプ2022年51号から連載を開始した原作西尾維新先生、作画岩崎優次先生の作品。

なんてことない普通の主人公・いろはが入学したのは、暗号を解いて解いて解きまくる
スパルタ学校――暗号学園!

迫りくる暗号ラッシュに息も絶え絶えのいろはだったが、
そこに凍という謎の人物が現れ、これまた謎の眼鏡を託す。
実はこの眼鏡にはとんでもない謎が秘められており…。

https://www.shonenjump.com/j/rensai/angou.html

『物語シリーズ』『忘却探偵シリーズ』など数々の人気作を執筆し、小説家としても第一線で活躍。かつては週刊少年ジャンプで原作者として学園モノ(と、ひと口に言ってしまっていいかは大いに疑問だがw)の『めだかボックス』を連載していた西尾維新先生。
作画担当の岩崎先生とは「ジャンプギガ2018年WinterVol.2」にてタッグを組み、『少年法のコロ』という漫画を掲載していた経歴があります。実は初めましてのタッグではないんですね。その時に何かしらイマジネーションが合ったのでしょうか。

そんな漫画界でも異彩を放つ西尾先生と岩崎先生が描く『暗号学園のいろは』。癖強作品の匂いがプンプンします。それでは格好つけずに、括弧付けずに解説していきましょう!

普通の漫画家とは脳のつくりから違う?ジャンプに異物(アブノーマル)混入!

週刊少年ジャンプの新連載が厳しい競争を勝ち抜き、連載定着、その後のアニメ化を狙うために、漫画作品には「作画力」「構成力」「キャラクター」「世界観・設定」「衝撃度」の5つの要素が必要だと考えます。

ジャンプ歴20年の私が、生意気にもそれぞれ5段階評価させていただいた結果がこちら。

  • 作画力 ★★★★☆
  • 構成力 ★★★★☆
  • キャラクター ★★★★☆
  • 世界観・設定 ★★★★☆
  • 衝撃度 ★★★☆☆

総合評価:★19

★18~20:連載継続・打ち切りはおそらく無し
★21~23:順当に行けばアニメ化
★24.5:次期看板作品候補

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お得意の言葉遊びが活きる世界観。難しすぎる点が言葉通りの難点か。

それぞれの項目の5段階評価の理由を説明します。

作画力 ★★★★☆

作画力は★4です。どことなく『約束のネバーランド』の出水ぽすか先生に画風が似てますね。
影や光、陰陽の使い方がとても上手で作品にメリハリが生まれています。

暗号文などの謎解きの演出も美麗に描かれていて、西尾維新の世界観をストレートに表現するだけの作画力が見て取れますね!

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構成力 ★★★★☆

暗号学園のいろは_第1話「第四次世界大戦は紙と鉛筆でおこなわれる」より

構成力は★4です。流石は西尾維新といったところでしょうか。まずはシンプルに、第一話の大きな仕掛け、暗号の回答が秀逸でしたね。背負い投げで綺麗に一本取られた感じです。

作品の性質上、説明チックな流れでコマ割りが単調になったり、情報量が多くて読み進めるのが億劫になったりしますが、重要なコマを1ページフルで使って迫力を演出しているところに工夫が見られました。

あとは、人物が1ページぶち抜きで描かれるような漫画としてのコマ割りがあるとより良いですね。まあそこもある意味では小説畑の味の一つなのかもしれません。

キャラクター ★★★★☆

キャラクターは★4です。

「どんな名前やねん。」そうツッコミたくなる変わった苗字のオンパレードですが、気づくと頭に残っている不思議な語感。んー、健在ですね。

主人公のいろは坂いろはをはじめ、相変わらずキャラ立ちが半端ない。「いろはのいだよ」…この決め台詞も気に入ってます。今度それとなく使おう。

キャラデザも何となくジェンダー社会に一石を投じるような攻めた感じで、全体的に西尾維新っぽさが溢れ出ています。この一癖も二癖もあるキャラクターたちが今後どうなってくのか、楽しみですね!

世界観・設定 ★★★★☆

世界観・設定は★4です。この世界観の作り込み方は西尾維新先生の十八番!★5にしようか迷いましたが、よくも悪くも想像の範疇だったため、★4としました。

まずは「暗号が大四次世界大戦の鍵を握る」という切り口。物騒なようでギリギリセーフな設定が何とも良いとこ突いてますね。

加えて「言論弾圧」「アカウント凍結」といった、あえてセリフにマスクを見せないことで強調させる新手法…斬新すぎるw
『めだかボックス』球磨川禊の『』セリフを思い出した読者も多いはず。

西尾維新ワールドとそれを引き出す岩崎先生の美麗作画。ここからさらなる広がりを見せてくれるでしょう!

衝撃度 ★★★☆☆

衝撃度は★3です。他の要素と比べてやや低いですが、暗号解読という謎解き設定で頭を使わせてくる分、本能的に伝わってくるインパクトが薄かった印象です。

「そうきたか〜」「その発想はなかった!」
というような、衝撃というより満足感が先行しました。

もちろん悪いことじゃないですが、物語の先を待ちきれない!みたいなワクワク感や、この先一体どうなるんだ…というドキドキ感、これらは漫画には必要不可欠なモノです。満足感はその場である程度収まりがついてしまうので、継続性が弱いのです。

おそらく連載を重ねるにつれて作品耐性ができて、徐々に作風に慣れていけば、感じ方も変わってくると思います。一話目ということで、設定の把握と、西尾維新ワールドの謎解きに付いていくのが精一杯な読者も一定数いたのかな?ということで、★3といたしました。

 

全体的な評価としてはおそらく連載継続はするだろう、ということになりますが…正直なかなか展開が読みづらい作品です笑
これまでのジャンプにない個性の強さがどう作用するか、こればかりは何ともですが、個人的には西尾維新先生の作品はとても好きなので、ぜひメディア化まで期待したいですね!

 

10歳から週刊少年ジャンプを読み続けてきて、メディア化し、大人気作品となった漫画。奇しくも志半ばで打ち切りとなってしまった漫画。数々の作品に巡り会ってきました。

そういった経験から、生意気にも作品考察をさせていただいてますが、その根底にあるのは、作品はもちろん、作家・編集者・出版社の方々へのリスペクトです。本ブログが少しでも、皆さんの漫画生活を彩ってくれたら嬉しいです!

本記事を見て「暗号学園のいろは」に興味を持ってくださった方は、ジャンプ公式サイトの作品ページをぜひチェックしてみてください!

https://www.shonenjump.com/j/rensai/ichinoseke.html

 

ではではドンセイグッバイ!イッシュウでした。

サムネイル画像出典:週刊少年ジャンプ 公式サイト
https://www.shonenjump.com/j/rensai/angou.html

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