ジャンプの名作スポーツ漫画 まさかの番狂わせ3選!

ジャンプのスポーツ漫画といえばガチンコ勝負。忘れられない名勝負を挙げ出したらキリがありません。

しかしその中で「え、こっちが勝つの?」と思わず感じてしまった番狂わせの勝負となると意外と絞られてきます。ジャンプは王道を行くが故に展開がなんとなく読めるので、どっちが勝つかもある程度予測できちゃうのです。今回はそんなジャンプスポーツ史に残る番狂わせ3選を紹介していきたいと思います!

Sponsored Link

アイシールド21|破壊神 蛾王力哉の蹂躙劇。太陽スフィンクスvs白秋ダイナソーズ

まず初めに、原作 稲垣理一郎先生、作画 村田雄介先生によるアメリカンフットボールをテーマとした作品『アイシールド21』から、太陽スフィンクスvs白秋ダイナソーズの一戦です。

主人公チームの泥門デビルバッツと太陽スフィンクスは親善試合で熱戦の末引き分けたという因縁があり、重量級ラインズマンを誇る太陽スフィンクスが勝つと見られていました。

…が、その予想は試合開始早々のワンプレーで覆ります。結論から言うとこの試合は、白秋ダイナソーズの怪物・蛾王力哉のお披露目会となりました。

アイシールド21_第200話「REAL MONSTER」より

ベンチプレス200キロ超。高校最強パワーを持つ蛾王。彼はワンプレーで太陽スフィンクス重量級ラインの要である番場を圧倒しプレイ続行不能に。
さらには投手・クォーターバックの原尾を守るラインがほとんど再起不能になり、太陽スフィンクスは勝負を棄権することに。実はこれまで蛾王と対峙した敵チームのクォーターバックは全員戦闘不能にされていたという、蛾王のエゲツなさが明かされたのでした。

番狂わせと言いつつも関東大会の抽選会の時点で白秋ダイナソーズのマルコが曲者感を漂わせていたので、この展開も読めたような…
泥門デビルバッツの逆ブロックから西武ワイルドガンマンズが上がってきて東京大会準決勝のリベンジという展開もあり得ましたが、この一戦でほぼ決勝は泥門デビルバッツと白秋ダイナソーズだということが決まった試合でもありました。

番狂わせ=ダークホースの噛ませ試合パターンの良き例ですねw

火ノ丸相撲|高校横綱に土を付けた国宝草薙剣 天王寺獅童vs久世草介

『火ノ丸相撲』は2014~2019年連載された川田先生の相撲漫画です。
小学校時代には次世代の横綱候補と呼ばれていたにも関わらず、中学時代は160センチにも満たない体格的なハンデを覆せず、無名の存在となっていた主人公の潮火ノ丸(うしおひのまる)が、弱小の大太刀高校相撲部に入部し、上級生の小関ら強烈な個性を持つ仲間とともに名だたる強敵・強豪校を撃破して大相撲の頂点へと駆け上がる物語です。

主人公サイドだけでなくライバルサイドにも魅力的なキャラクターがいることは名作漫画の必須条件ですが、この火ノ丸相撲には「国宝」(将来の横綱候補に当てられる刀剣の名をを冠した二つ名)という厨二心をくすぐる良設定があり、ライバル校の国宝同士の戦いが激アツです。

なかでも作中ベスト3に入るのが、高校横綱「童子切安綱」こと天王寺師童と大横綱大和国の息子、「草薙剣」久世草介の一戦。
高校相撲編で当初ラスボス枠として登場したのは明らかに天王寺でした。が、久世も底知れぬ実力を持っており、この時点でお互いに主人公の火ノ丸を破っているため、最強決定戦のような白熱した展開に。

火ノ丸相撲_第113話「「横綱」という力士」より

立ち会いが始まるとその実力は拮抗していることが分かります。お互いに全てを出し切れる好敵手に巡り会えた喜びを感じさせる戦いですが…
その軍配はラスボス枠として登場した「童子切安綱」天王寺…ではなく、相撲の神の化身かのような強さを見せつけた「草薙剣」久世草介に上がりました。

この決着にはかなりの読者が予想を裏切られたのではないでしょうか。数あるジャンプ名作スポーツ漫画の影に隠れ、あまり知られていない「火ノ丸相撲」ですが、めちゃくちゃ良作なので未読の方はぜひご覧ください!

Sponsored Link

ハイキュー‼️|『SLAM DUNK』以来の掟破り!烏野高校vs鴎台高校

よもや説明は不要かもですが…
『ハイキュー!!』は、古舘春一先生のによるバレーボールを題材にした作品です。読切掲載を経て、『週刊少年ジャンプ』にて2012年12号から連載を開始。2020年33・34合併号で完結を迎えました。 コミックス累計発行部数は5500万部を突破しており、ジャンプ史に残る名作スポーツ漫画であることに異論がある人はいないのではないかと思います。

本記事で紹介したいのは、実質的に作中の高校バレー編最終試合となった鴎台高校戦です。ユース候補合宿参加者でもある「現・小さな巨人」星海光来を擁す、全国トップクラスのブロックを誇る鴎台高校。鴎台の隙のないブロックの前に第1セットを落とした烏野は、ミドルブロッカーの日向と月島の位置を入れ替えた変則ローテで鴎台のブロックと日向を真っ向からぶつけます。

強豪校に苦戦を強いられるも、戦術の工夫や個々のスキルアップを経てなんやかんや勝つだろう。どうせ、最強の力、「主人公補正力」には敵わないのだから…。そう多くの人が思っていたでしょう。

全国三大エースの一角を破って覚醒した梟谷の木兎や、優勝候補筆頭の井闥山学院などこの先ぶつかるであろう強豪校の描写もしっかりとありました。

しかし、試合終盤に差し掛かるタイミングで主人公の日向が発熱をして退場。

ハイキュー!!_第365話「終わりと始まり・2」より

そして日向と共に主人公補正力を失った烏野高校は、驚くほどあっけなく試合に敗れています。

この敗戦は当時のジャンプではかなりの衝撃でした。スポーツ漫画はある意味主人公のチームが全国大会優勝を果たすまでの道のりであり、「友情・努力・勝利」を掲げるジャンプであればなおさら春高は優勝して終えると思っていた読者が大半だったでしょう。

まさに、ジャンプスポーツ漫画の不朽の名作「SLAM DUNK (スラムダンク)」において、王者山王工業を破った翌日あっけなく大会から姿を消した湘北高校以来の衝撃です。

「なるほどね!じゃあ日向と影山が2年になった時に全国優勝するってことか。新一年生との絡みとか楽しみだな〜」
…はい。日向と影山が高校2年・3年の大会については1話回想で終わりました。しかも何やら全国大会は優勝しておらず、準優勝止まりとのこと。十分すごいけど…

打ち切り作品ばりの急展開に混乱を隠せなかった読者もいたことでしょう。高校バレー編を超スピードで畳み、ビーチバレー・プロ編へと作品は進みました。

しかし終わってみるとその高校バレー編の終わり方も「ハイキュー!!」らしさが詰まっているように感じます。どこまでも「リアル」を貫き追求した本作は、やはり誰がなんと言おうと名作です。

今回は、スポーツ漫画の番狂せ3選を紹介しました。ぜひお時間ある時はまた遊びに来てください!

ではではドンセイグッバイ!イッシュウでした。

火ノ丸相撲_第113話「「横綱」という力士」より

関連記事

「歴代ジャンプ作品の名作は?」と聞かれたら、スポーツ漫画を思い浮かべる方もたくさんいると思います。代表作の筆頭は『SLAM DUNK』(スラムダンク)。スポーツとしてバスケットのリアルを描きつつ、超絶画力と巧みな漫画表現で漫画としての面白[…]

Sponsored Link
最新情報をチェックしよう!
>ドーンとコミック!|少年マンガ 名作・傑作選

ドーンとコミック!|少年マンガ 名作・傑作選

 ドーンとこんちわ、イッシュウです!
 10歳から毎週欠かさず読み続けている週刊少年ジャンプ。少年マンガを中心に数百作品一万冊以上の購読歴。ジャンプ好きはもちろん、漫画好きの方は要チェックな名作・傑作マンガ情報をお届けします。
 生意気にも色々な記事を書かせていただいてますが、その根底にあるのは、作品はもちろん、作家・編集者・出版社の方々へのリスペクトです。本ブログが少しでも、皆さんの漫画生活を彩ってくれたら嬉しいです!

CTR IMG