現実離れしすぎなジャンプの名作スポーツ漫画3選!

「歴代ジャンプ作品の名作は?」と聞かれたら、スポーツ漫画を思い浮かべる方もたくさんいると思います。
代表作の筆頭は『SLAM DUNK』(スラムダンク)。スポーツとしてバスケットのリアルを描きつつ、超絶画力と巧みな漫画表現で漫画としての面白さも最高峰。2022年には映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開され、まさに世代を問わず愛されるジャンプ屈指の名作品です。

しかし、ジャンプスポーツ漫画の歴史を遡ると「流石にそれはあり得んだろww」と、思わずツッコみたくなるような描写が出てくる作品もちらほら見られます。
そこで今回は、さすがに現実離れしすぎなジャンプの名作スポーツ漫画3選を紹介します!

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サッカー漫画の原点!日本サッカーの歴史を塗り替えた『キャプテン翼』

キャプテン翼』(キャプテンつばさ)は、1981年にジャンプで連載を開始した高橋陽一先生のサッカー漫画です。
主人公の大空翼が幼少期にサッカーボールを追って道路に飛び出しトラックと衝突事故を起こしそうになった瞬間、サッカーボールがクッションとなって奇跡的に無傷で助かるというセンセーショナルな幕開けをします。

引用元:キャプテン翼 オフィシャル
https://captain-tsubasa.com/

以降、ボールは友達を信条とする「サッカーの申し子」主人公の大空翼をはじめ、ペナルティエリアの外からはゴールを許さない「S・G・G・K」(スーパーグレードゴールキーパー)若林源三「猛虎」日向小次郎「フィールドの芸術家」(アーティスト)岬太郎など、個性豊かな名キャラクターたちが登場し、1983年のアニメ化をきっかけに日本国内でサッカーブームを巻き起こしました。後にプロサッカー選手となる多くの選手達に影響を与えています。

2017年6月に出版された『キャプテン翼 ライジングサン』においてシリーズ通算100巻を達成し、今なお多くのファンに愛される作品となっています。

ここまでの紹介ではあまり現実離れ感を感じない方もいるかもしれませんが、しっかり現実離れしています笑

例えば作中でも屈指の人気を誇る日本のストライカー日向小次郎。彼は自身の持つシュート力により磨きをかけるため、沖縄の高波に向かってシュートを打ち続けたり。通常のサッカーボールの3倍の重さを持つブラックボールでシュート練習をしたり。最終的には雷獣シュートと呼ばれる必殺シュートを身につけ、そのシュートの威力はゴールネットを軽々と突き破るほどになりました。

他にもバルセロナに加入した翼君(この時点で当時は夢すぎた)が、自陣のゴールから敵陣ゴールまで11人抜き(つまり、相手全員抜きw)をするなど、キャプテン翼の現実離れした描写は枚挙にいとまがありません。

その中でも、作中で一番有名なとんでも技は「スカイラブハリケーン」でしょう。
スカイラブハリケーンは、アクロバティックなコンビプレーを得意とする出っ歯がトレードマークの双子、立花兄弟の必殺技です。

兄弟のどちらか一方がピッチ上に仰向けになって発射台となり、もう一方がそれに飛び乗って大きな跳躍力を生み出すというアクロバットすぎる技。
当時、スカイラブハリケーンの真似をして怪我をするキッズたちが続出したとかw

この技自体がもう結構現実離れしているのですが…
あ、ちなみに立花兄弟が大人になってプロの舞台で戦うようになってからは、スカイラブハリケーンは封印しています。
理由はお互いの身体が成長してスカイラブハリケーンによる足の負荷に耐えられなくなってしまったから。「今さら?」とツッコみたい人もいるかもですが、このあたりの塩梅が個人的には好きですね笑

そしてそして中学生だった翼君たちがこのスカイラブハリケーンを打ち破るために考え出した策がこちら。

キャプテン翼_17巻より

いくつになっても柔軟な発想を持っていたいですよね。立花兄弟の「なにィ」がまたジワります。
もちろん翼君たちはネタとかではなく本気でやっているんです。ただ現実でこういうシーンを目にしたことがあるかと聞かれると…首を縦に振るのは難しい人がほとんどではないでしょうか笑

試合中に影分身⁉︎ テニスが突き抜けてテニヌとなった『テニスの王子様』

「テニスの王子様」、通称テニプリは、許斐剛先生による中学校の部活動テニスを題材とした作品。週刊少年ジャンプで1999年〜2008年の約9年間連載されていました。

2009年からは第2シリーズにあたる「新テニスの王子様」がジャンプスクエアにてスタートし、今なおファンをアツくさせているジャンプ屈指の名スポーツ漫画です。

序盤こそ正当なテニス漫画として歩みを進めていたものの、いつからか…「いや、それはありえんだろw」「どういうことよ?w」とツッコミたくなる描写が増え、テニスが突き抜けて「テニヌ」と呼ばれるようになりました。

テニプリファンの間では、いつから「テニヌ」と呼ばれるようになったか?その問いの一つの答えとして、菊丸が分身をし始める以前か以後かが基準だと言われているのはよく聞く話です。

テニヌ初心者の方のために解説をすると、そもそも菊丸の分身はその前身にあたる「菊丸印のステップ」という技から始まりました。まるで菊丸がネット際に2人いると錯覚させるほどの驚異的なステップで。ここではまだ、あくまで2人いると錯覚させるほどのステップとして、明らかな分身としては描かれていませんでした。

異変が起きたのは全国大会編です。元々ダブルスプレイヤーの菊丸が強敵とのシングルス戦でピンチに陥った時…

「やっぱダメかぁ…シングルスじゃ。ならダブルスでいくよ。」

テニスの王子様_Genius 267「本気モード」より

これは面白すぎて当時「は?w」ってなったテニプリ読者が続出したと思います。

そしてマジで分身さながらにシングルスの試合をダブルスで闘う菊丸。接戦の末見事勝利を掴みましたw

分身なんてもはや忍術です。どうやったら「あ。菊丸分身させてダブルスさせたろ。」という発想に至るのでしょうか。当時ジャンプでNARUTOが連載されていたからでしょうか。許斐先生のセンスに脱帽です。

原理も理屈も不明なこの菊丸分身は、最も有名なテニヌ技の一つとして広く認知されています。

せっかくなので菊丸が分身をする巻もご覧くださいw

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キセキの世代とかいうジャンプ屈指の異能力集団『黒子のバスケ』

『黒子のバスケ』は週刊少年ジャンプで2009年2号から2014年40号まで連載された高校バスケットボールを題材とした藤巻忠俊先生の漫画作品です。

全中3連覇を誇る超強豪校帝光中学校バスケットボール部。その輝かしい歴史の中でも特に「最強」と呼ばれ無敗を誇った10年に1人の天才が5人同時にいた「キセキの世代」。その天才たちが、高校バスケの舞台では敵として対峙し、バチバチにやり合います。

主人公の黒子こと黒子テツヤはキセキの世代の5人が一目置いていた「幻の6人目」(シックスマン)。相棒の火神大我(かがみたいが)と共に、キセキの世代の天才たちを相手に全国優勝を目指すストーリー。

引用元:黒子のバスケアニメ公式サイト
http://www.kurobas.com/

かなりジャンプっぽいおもしろ設定で、原作が終わってかなり経つ今でも根強いファンがいるくらいですが、連載開始当初は掲載順で下位から中位を行ったり来たりしていたのが印象的でした。

キセキの世代との勝負が本格化してそれぞれのとんでもバスケスキルがぶっ込まれてから徐々に人気が出てきたのをよく覚えてます。

キャラクターの個性というか強さ的なところでいうとジャンプ歴代作品の中でもトップクラスだと思います。そしてその個性を支えているのがもはや異能力といっても差し支えないキセキの世代それぞれのバスケスキルで、それこそが現実離れしている部分です笑

ここに来て?と言う感じですが誤解されたくないので念のため言います…自分は現実離れ大歓迎です笑
むしろ漫画だからこその描写であったり、リアリティよりもっとこうなったらいいな、っていう夢を見せてくれる方が好みなくらい。
最近は多方面で漫画のリアリティが重視される風潮がありますが(それはそれで嫌いじゃないです!)漫画だからこそのとんでも描写はもっと見たいタイプですね。

だからこそ黄瀬のコピーや青峰の型のない(フォームレス)シュート、赤司の天帝の眼(エンペラーアイ)といったスキルにはめちゃくちゃそそられます。自分はサッカー部でしたが、当時周りのみんなゾーンに入りまくってましたw

キセキの世代は基本みんなぶっ壊れてて現実離れしているのですが、中でも個人的にとんでもないと思っているのがキセキの世代No.1シューターの緑間真太郎です。

『SLAM DUNK』(スラムダンク)の三井寿、『あひるの空』の車谷空をはじめ、バスケ漫画のスリーポイントシューターというと実は花形で人気の高いポジションな気がするのですが、レベルで言うともうこの緑間はぶっ飛んでます。

普通のスリーポイントシューターは2本に1本、つまり50%の確率でシュートを決められればトップクラスのシューターなのですが…この男、ボールに触れられたりフォームを崩されたりしなければ、放ったシュートの成功率は100%。

それだけではありません。さらにとんでもないのがそのシュートレンジ(3ポイントを決められる範囲)。緑間はコートのどこからでも3ポイントシュートを決めることができますw

中学時代はハーフコートがシュートレンジでしたが、高校に入ってからフルコートでも決められるようになったみたいですね(へえー…^^)。

黒子の相棒の火神がシュートブロック激強のジャンプ力お化けで緑間からすると天敵だったので、そこまで突き抜けてぶっ壊れている印象はないかもしれませんが…よく考えてみてください。キセキの世代の中でもかなりやばくないですか?笑

黒子のバスケは本編のあと番外編でアメリカのストリートバスケチーム(全員がキセキの世代と同等かそれ以上の力を持っている)と戦うのですが、緑間の3ポイントをみてアメリカチームの選手もドン引きしてましたw

友達とバスケをしていても自然とキセキの世代の中で緑間のマネして遊ぶ人はいませんでしたね。そもそもシュートが届かないからマネしようがないというw

間違いなく現実離れしている緑間真太郎くんですが、朝の占いのラッキーアイテムを常に身につけ「人知を尽くして天命を待つ」というで妥協を一切許さない姿勢も大好きな良キャラクターでした。

今回は、現実離れしたスポーツ漫画3作品を紹介させていただきました。リアルでは考えられない、漫画世界だからこその名シーンの数々、そこには本当に大きな価値があると思います。自分自身体育のバスケで黒子のバスケの真似したりしてましたからw
間違いなく現実のスポーツの地位向上にも貢献した素晴らしい作品たちだと思います。

ぜひお時間ある時はまた遊びに来てください!

ではではドンセイグッバイ!イッシュウでした。

キャプテン翼_17巻より

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